わがまま天使

文学書、人文科学書

インドの古文に　こんな話がある。

ミラレパという人が悟りを求めて諸国を遍歴しましたが、
　　　　なんの成果もあげられなかった。

ある日、重そうな荷物を担いで山道をゆっくり降りてくる老　　　　人に会った。

ミラレパは即座に　その老人こそ、
自分が何年来求めている秘密を知っている人だと見抜いた。

「ご老人教え頂きたい。悟りとはいかなるものでしょか？」
　　　
　老人はミラレパを見て微笑むと、
　　重い荷物を肩から下ろしてすっくと腰を伸ばした。

　「あーそうだったのか？」ミラレパは叫んだ！

　「このご恩は一生忘れません。
　しかし、もう一つだけ教えて下さい。
　　　　　　　　悟った後はどうなるのでしょうか？」

老人は再び微笑むと
　　　　重い袋をよいしょと、
　　　　肩に担ぎあげ両手をしっかり握り締めて
　　　　山道を降りて行った。
　
うーん、なるほど！人生は意味深い道なのね！





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